いつ始めるか
1.小学生(学童期)
症状と原因によって異なります。早ければ早い方がよいかというと、必ずしもそうとも云えません。最後の乳歯が上下左右に1本づつ残っている時点が子供としては最後のチャンスかもしれません。もっとも、どれが最後の乳歯だかは、一般の人には判断できないでしょうから、まずは矯正歯科専門医との相談が必要。
もうひとつのチャンスは、学校歯科検診です。学校から指示書をもらったら、ご近所の矯正歯科専門医か小児歯科専門医を訪ねるのがベストの選択です。

2.学童期前
保育園や幼稚園に通っている子供にも、不正咬合が見つかる場合も少なくありません。まずは小児歯科医か矯正歯科医に相談することをお薦めします。
例えば、親指しゃぶりのクセ(母指吸引癖)などによる不正咬合は、前歯が上下的にあいていて噛めない(開咬)例が圧倒的です。でも、5歳ごろまでなら、むりに矯正装置を入れなくても、クセさえ止めれば普通は自然に治ります。
どんなかみ合わせが問題か
1.反対咬合
日本人の子供に多い不正咬合は「反対咬合」です。普通なら上あごの前歯が、下の前歯をカバーしていますが、反対咬合はその逆で、下の前歯の方がつき出ている状態を云います。ご両親の一方に同じような症状が見られる時には、遺伝的な原因が考えられます。

2.前歯がデコボコしている
専門的には叢生(そうせい)と云います。アゴの大きさと歯の大きさのバランスが取れないのです。子供のうちなら、早期治療で治すことができますが、年齢が進むと、永久歯を将来抜歯しないと納まらないことがあり問題です。

3.上の前歯が出っ歯になっている
これも日本人には結構多い症状です。母指吸引癖が原因なら、そのクセを止めることで自然に治る例も多いですが、全部が全部クセによるとは限りません。これまた専門医と相談が必要です。

4.八重歯になりそう
特に上あごの犬歯が八重歯なら、矯正治療が必要かも知れません。「八重歯はかわいい」といった考えは、先進国ではもはや通用しません。
歯を抜いて矯正するのか
1.よく矯正治療のためには小臼歯を抜かなければダメだと考えがちですが、大人の場合はいざ知らず、なるべく抜かないで矯正したいものです。そのためにも、早めの矯正治療が重要になってきます。

2.絶対に歯(永久歯)を抜かないで治療ができるかと云うと、答えは簡単ではありません。抜かずに矯正治療をしても後戻りする例が少なくないからです。何年か後になって、その答えがハッキリする場合があるからです。
より美しい横顔を作るため、やむを得ず抜歯をすることも多いのです。「絶対に抜かない」と宣伝する先生も最近ふえていますが、学問的には、百年に及ぶ論争があるくらいで、簡単には答えは出せない奥の深い問題です。
歯はものが噛めれば良い、と一方的には決められない事情もあります。欧米人並みのに口元がすっきりとした顔だちになりたい、という審美的な要求をお持ちの方は、抜歯は避けられないかもしれません。日本人の顔は、もともと口元が少し飛び出た格好だからです。(「治療例」ページの動画を参考にして下さい)
 
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